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三つ葉のクローバー

ラブライブ!が好きです。無印の推しは穂乃果、希。サンシャインはダイヤ。新田恵海さんのファンです。  ツイッター→https://twitter.com/konoha_chan_jp

想いよひとつになれについて感じたことをいろいろと(Aqours1stライブの感想とか)

 想いよひとつになれ、アニメのラブライブサンシャインの11話で披露された曲であり1stライブでも大変話題になった曲でもあります。

 

 この曲のもとになったのは梨子ちゃんが作曲した海に還るもの、梨子ちゃんが東京でつくった自分では好きになれなかった曲、聞いた千歌ちゃんが言うには「梨子ちゃんの想いがたくさん詰まった素敵な曲」です。

 海の音を聞けば曲が作れるかもしれないと転校してきた梨子ちゃんが、海の音を聞いて新しい曲を作るのではなく、千歌ちゃんに素敵な曲だと言ってもらえたからもともとつくっていた自分の曲と向き合うことができてその曲でコンテストに出ようと思った、それが素敵だしラブライブサンシャインの物語そのものだと思うのです。

 ラブライブサンシャインは成長して乗り越える物語ではなく他者に肯定されることで今の自分を肯定できる「みんなで叶える物語」であり、だから「できるかどうかじゃない、やりたいかどうかだよ」と言われた花丸は暇さえあればパンを食べてるような田舎娘のままでアイドルをはじめるし「善子ちゃんは捨てちゃだめなんだよ」と言われた善子は結局中二病を卒業せずに堕天使アイドルになるのです。

 劇伴の中でも「FRIENDSHIP」「一番大切なもの」「DETERMINATION」他何曲かは海に還るもののアレンジに聞こえるのですがどうなのでしょう。梨子ちゃんの想いが詰まったあの曲が場面によって友情や一番大切なもの、決断という風に形を変えメンバーの心情を奏でているとすると素敵なのですが。

 この想いよひとつになれですが2年生が中心のお話で披露されたものですが歌詞は今までのラブライブサンシャインを総括したものになっていると思うんです。特に落ちサビのソロパートが 鞠莉「かけがえのない日々を」果南「積み重ねて」曜「いまさらわかった」善子「ひとりじゃない」ダイヤ「かけがえのない日々を」ルビィ「積み重ねて」花丸「いまさらわかった」千歌「ひとりじゃない」となっています。失った2年間といっていましたがそれを含めてかけがえのない日々を積み重ねてきた果南と鞠莉、千歌ちゃん、そして梨子ちゃんとの絆がいまさらわかった曜、「黄昏の理解者」になってくれたメンバーのおかげでひとりになることを恐れて人の顔色を窺うことをやめた善子、互いを思いやるあまり一時期は離れながらもかけがえのない日々を積み重ねてきた黒澤姉妹、ひとりの世界に一度は戻ろうとしたけどルビィと一緒にスクールアイドルをやることを決めた花丸。そして「人を笑顔にするのがスクールアイドルだから」「違う場所へ向かうとしても信じてる」と送り出した千歌ちゃんが「ひとりじゃない」と梨子ちゃんへエールを送る。梨子ちゃんのピアノソロパートまで含めると間奏からラストのサビ前までの間に9人の想いとストーリーが詰まった曲なのです。

 ライブで梨子役の逢田梨香子さんが実際にピアノを弾いていた姿がまた素晴らしく、そもそも今更想いよひとつになれについて記事を書こうとしたのがあのライブを見てこの曲についていろいろ思うことがあったからなんですよ。

 逢田さんは今まで雑誌のインタビューとかラジオとかで「梨子ちゃんに似ている」とか「アフレコのときにもっと自然体のままでいいと言われた」とか言っていましたが(どこで言っていたかは忘れてしまいましたが)その逢田さんが1日目の最後の挨拶で「梨子ちゃんに近づけた気がした」といっていたことが素敵で、自然体のままで梨子ちゃんを演じられた逢田さんがたどたどしい手つきでピアノを弾き切った、その必死な表情はのびのびと海に還るものを弾いていた梨子ちゃんとは違うかもしれませんが、それでも梨子ちゃんに近づこうと、観客に素晴らしいパフォーマンスを披露しようと必死に苦しんで努力した姿がピアノで苦しんだ梨子ちゃんと重なるしだからこそ感動を届けてくれたんですよね。

 その後のMCで曜役の斉藤さんが「おかえり、梨子ちゃん」と言っていました。他にも「親愛なるお姉ちゃん」に対しての「ありがとう、ルビィ」など、アニメの中のキャラクターはなかなか素直に口に出せないようなことをキャストがMCで言うことでアニメの補完をするような演出が多いように感じました。

 そして2日目のアクシデントからの最後まで弾き切った逢田さん。これに関しては何から話せばいいのかがもうわからないのですが、とにかく一番印象に残っていたことはピアノのソロパートでみんながコールを入れずに逢田さんを会場全体で桜のサイリウムを振りながら見守っていたことなんですよね。1日目ではHi!Hi!Hi!…のコールが聞こえてきた箇所で、会場全体が想いをひとつにしていたからこそ声援ひとつない中で逢田さんがひとりピアノを弾く音だけが響く。そこからのメンバーひとりひとりの声援のようなソロパート。最後の伊波さんの1日目よりずっと力強い「ひとりじゃない」、

逢田さんが震える指で最後まで弾き切ったときにはまさに会場中の想いがひとつになっていたように感じます。

 逢田さんは後にインスタグラムで「プロとしては失格」と言っていましたが、「観客の善意があってこその成功」「起きることすべてを楽しんで」とアニメ内のセリフをなぞるだけでもラブライブサンシャインらしい素晴らしいライブだったのではないかなあと思います。それに今回のライブはまだまだAqoursの1歩目、いずれ見られるであろう桜一色の光の中で逢田さんが梨子ちゃんのように軽やかにピアノを弾く光景を楽しみに待っています。

 最後に2日目の終演後に逢田さんがツイッターで言っていた「梨子でもりきゃこでもない、梨香子コール本当にありがとう」ということ。そして会場のサイリウムが桜一色になったこと。キャラでもキャストの愛称でもなくキャストの名前を呼び、キャストがそのことについて後に言及する。これはキャストがアニメのキャラクターをライブで演じ切るというラブライブのライブにおいては異様なことであると思うんですよ。サイリウムに関してはアニメ内ではそもそも梨子ちゃんはライブ会場にいませんでしたし。

 梨子ちゃんに近づこうと必死に努力した逢田さんに対する敬意、そしてそれでも一歩届かなそうな逢田さんに対しての声援として生まれたのがあの光景だと思うのです。μ'sがラブライブというコンテンツと一緒に成長してきた存在だとしたらAqoursは既に一大コンテンツであるラブライブに必死に向かっていく存在なのでしょう。ただあれの何が異様だと感じたのか、どう異様だと感じたのかが自分でもうまく説明できず、またあの異様さこそがμ'sとは違うAqoursとしてのライブだったのではないかとも感じるのです。その異様さの正体がわかるまで今回のライブで1歩目を踏み出したAqoursの足取りを追いかけていきたい、そんな風に思わせてくれる素敵なライブでした。